4/20 22:00 から NHK 総合でカーペンターズのドキュメンタリーが放送され,娘と見た。
私は 1973 年,小学校4年生の頃,友人にカーペンターズのレコードを聴かせてもらい,『イエスタデイ・ワンスモア』などのナンバーが大好きになった。少し成長してビートルズやレッドツェッペリンなどのロックを聴きはじめるようになり,また平和なイメージの音楽が世の若者の嘲笑の的となったあの反抗的な時代にあっても(番組でもロック全盛時代においてカーペンターズの音楽が一部で白眼視されたことが触れられていた),やはりサイモン&ガーファンクル,カーペンターズは私にとって大事な音楽であることに変わりなかった。カレンが摂食障害に身体を蝕まれ亡くなったとのニュースから,大げさではなく,私は一時代の病的な終焉を感じ取ったのだった。
80年代以降,私はロックやポップミュージックにそれほど魅力を感じなくなってしまった。いま時折,カーペンターズの『スーパースター』や,サイモン&ガーファンクルの『サウンド・オブ・サイレンス』を耳にすると,涙が込み上げてくることがある。懐かしさというのでは決してなく,あの時代の,ある意味で荒んだ魂がありありと甦ってくるからである。