小僧帰る

トラブルプロジェクト対応で私の下につけてもらった部下が,約束の期限3月31日をもって本来の職場に戻っていった。彼は入社三年目にして,このひと月,私とともにトラブル対応に携わり,仕様書のないシステムの DB データ不正という問題に手探りで取り組み,プログラマと一緒になってデータの海を泳ぎきり,問題解決をぎりぎりの3月30日の夜中に果たして帰っていった。

3月31日の夜 24:00 ごろやっと作業を終えてあがろうかというとき,一杯いくかと誘ったのだけれど,ちょっと今夜は。。。私が打ち上がるときに誘ってくれ,ということで帰宅した。まずは恋人が待つアパートに帰るということらしい。それなら邪魔をしてはいけない。

私にはまだもうひと月残っている。課題は山積しており,問題を収拾し,4月末の引き際をスムーズに纏めて元の現場に立ち戻れるか不安なところであるが,下につけてもらった SE にきちんと一仕事させて気持ちよく返せたのは,頭にくることの多いこのプロジェクト作業にあって,まるで彼の仕事が私自身の手柄ででもあるかのように,すっきりした気分になれた。