オネーギン第四章

『エヴゲーニイ・オネーギン』第四章を読んでいてひとつ発見をした。第四章と第五章の構成のある矛盾に気づいた。トマシェフスキイも,ロートマンも,ナボコフも,当然マコゴネンコも,ボチャロフも指摘していない,プーシキンの自然・風俗描写様式に関するものである。

だが,ロシアの自然や生活に関する私の無知ゆえの,ナイーブな誤読であるとばかばかしい。やはり出発点だけは経験豊富なひとに相談したい。とはいえ近くにロシア通はいない。

しようがなく意を決してスミルノフさんにメールで意見を聞いてみた。彼は英国在住の現代ロシアの作曲家で,文学についてもよく知っている。私は彼とここ四年くらいメールのやりとりをしているのだ。私の書くロシア語がいまいちピントがずれていてうまく主旨が伝わらない部分もあったが,概して私の思いつきを勇気づけてくれた。

本業で超多忙なんだけど,どうしても論文にまとめたいと思っている。だからそれが何かはここではヒミツ(そんなたいしたことか?)。でも,書いたからといって,どこに発表するんでしょうか?