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仮想端末 (xterm)

ロシア語をシェルのコマンドプロンプトから入力/表示ができるようにしたい 訳ですが、日本語が利用できなくなるのはまずい。ですから、ロシア語用の シェル環境を特別に用意して日本語シェル環境とは独立して利用できるように します。

ロシア語用シェル環境起動のためのスクリプトを準備し、これを実行すると ロシア語用シェルのウィンドウがオープンしてロシア語の操作ができるように しましょう。 スクリプトは、ISO 8859-5 コード用と KOI8 コード用の例を示します。 それぞれのスクリプト名は次のとおりとします。

以下スクリプトの準備について記述します。

1.
フォントリストの作成
    シェルで ``xlsfonts'' コマンドを実行し、ロシア語用の フォント名のリストをファイルに書き出します。 このフォントは Mule が提供しているものです。
 
        % xlsfonts -fn '*-iso8859-5*' > rusterm

2.
スクリプトの編集
    rusterm を編集しロシア語環境用シェル起動スクリプトに 仕立てます。 フォントリストのなかから好みのサイズを活かしてください。 ここでは 16 ドットフォントを使うことを指示しています。 (その他はコメントアウト)
``LANG''、``LANGUAGE'' 環境変数で locale を設定します。 locale とは文字のエンコーディングや文字セットの並び、 日付の書式など言語に依存した環境の定義です。 FreeBSD には ISO 8859-5 用の locale が提供されていないので米語用 en_US.ISO_8859-1 で代用します。 KOI8-R 用では FreeBSD でロシア語用の locale として添付されている ru_RU.KOI8-R を指定します。 これにより、例えば ``date'' コマンドの出力がロシア語で報告されるようになります。
 
        {\tencyr\cyracc sb} 10 {\tencyr\cyracc apr} 1999 10:08:42 JST
 

#!/bin/sh
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--0-0-72-72-c-0-iso8859-5"
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--14-140-72-72-c-70-iso8859-5"
RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--16-160-72-72-c-80-iso8859-5"
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--24-240-72-72-c-120-iso8859-5"
LANG=en_US.ISO_8859-1
LANGUAGE=en_US.ISO_8859-1
LESSCHARSET=latin1
export RUSFONT LANG LANGUAGE LESSCHARSET
xterm -sb -fn $RUSFONT -geometry 80x30 &
exit

 
    koiterm を同様にして作成します。 ファイルは以下のとおり。
 


#!/bin/sh
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--0-0-72-72-c-0-gost19768.74-1"
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--14-140-72-72-c-70-gost19768.74-1"
RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--16-160-72-72-c-80-gost19768.74-1"
#RUSFONT="-etl-fixed-medium-r-normal--24-240-72-72-c-120-gost19768.74-1"
LANG=ru_RU.KOI8-R
LANGUAGE=ru_RU.KOI8-R
LESSCHARSET=latin1
export RUSFONT LANG LANGUAGE LESSCHARSET
xterm -sb -fn $RUSFONT -geometry 80x30 &
exit

 

3.
実行許可付与
    作成した rusterm に実行許可を与え、 次にハッシュテーブルを更新します。


% chmod +x rusterm
% rehash

 
4.
実行
        % rusterm
    と実行すると新しいウィンドウが現れロシア語環境用シェル・ ウィンドウがオープンしているはずです。
    ISO 8859-5 コードで記述されたテキストを表示してみます。 (図1.1)
 
        % less ロシア語テキストファイル


  
図 1.1: 端末ロシア語表示
\includegraphics[width=1.2\linewidth]{one5.eps}



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