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キリル文字フォント
フォントとは文字の特定のタイプフェイス、サイズ要素、
文字集合を総合した概念ということができます。
X11 では様々な形式のフォントを利用することができます。
BDF、PCF、SNF、PostScript (Adobe Type1)、TrueType 形式があります。
(SNF は最近では利用されなくなりました。)
アプリケーションによっては、
TEX の PK フォントを利用する場合もありますが、
これは X11 のサービスとしてフォントを利用しているのではありません。
本節は BDF のロシア文字フォントを記述対象とします。
BDF 形式は X11 で広く利用されているビットマップフォントです。
(PCF は BDF のバイナリ形式です。)
PostScript (Adobe Type1)、TrueType はいわゆるアウトラインフォントであり、
文字サイズによらず滑らかな表示が可能です。
これらは印刷や画像処理で効力を発揮するものと考えますので、
節 (6.1 及び 7.2) で述べます。
- 1.
- フォントパッケージの入手
X11 用の BDF キリル文字フォントは主に次の 2 つが有名かと思います。
できれば両方インストールしておきます。
- ETL フォント:
電総研 (Mule のコントリビュータ) が提供している
X11 用のフォントです。
ISO 8859-5 及び KOI8 (GOST 19768.74)
エンコーディングのキリルフォントが含まれています。
ISO 8859-5 キリル文字セットには、セルビア語、ブルガリア語、
マケドニア語、ウクライナ語、白ロシア語で用いられている文字も
含まれています。
電総研の ftp サーバから入手できます。
ftp://etlport.etl.go.jp/pub/mule/fonts/ETL.tar.gz
- Cronyx フォント:
FreeBSD ロシア語パッケージにあらかじめ添付されている
キリルフォントパッケージです。
KOI8-R エンコーディングのみです。以下のとおり、
ru-X11-3.3.tgz パッケージをインストールするだけです。
(FreeBSD 3.2)
# mount /cdrom
# pkg_add -v /cdrom/packages/russian/ru-X11-3.3.tgz
ここでは Mule でも利用する ETL
フォントのインストールについて述べます。
- 2.
- フォントの展開/ X サーバのフォントパス情報の更新
入手したフォントを X11 フォント用のディレクトリに展開します。
``non-cjk'' という名のディレクトリに格納される筈です。
引続き mkfontdir コマンドでフォントファイルの
インデックスを作成します。
さらに、X サーバに ``non-cjk''
フォントパスを認識させるため、xset コマンドを実行します。
これでインストールしたフォントが利用できるようになります。
# tar zxvf ETL.tar.gz -C /usr/X11R6/lib/X11/fonts
# mkfontdir /usr/X11R6/lib/X11/fonts/non-cjk
# xset fp+ /usr/X11R6/X11/lib/fonts/non-cjk
- 3.
- X サーバ・コンフィグレーションの修正
xset コマンドを毎回入力するのは面倒ですので、
``/etc/XF86Config'' に登録します。
コンフィグレーションを書き換えた後 X サーバを再度起動すると
ロシア語フォントが利用できるようになるはずです。
Section "Files"
RgbPath "/usr/X11R6/lib/X11/rgb"
FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc:unscaled"
.......
FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/non-cjk"
EndSection
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