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LATEX2HTML

「スラヴ学研究者のコンピュータ・リテラシーのために」は、まず LATEX で原稿を作成し、LATEX2HTML というツールにて HTML 変換を行った後、背景色など若干の修正を加えたものです。 LATEX2HTML は Nikos Drakos が開発したツールです。

ページにはロシア文字がところどころ挿入されています。 これはイメージデータですが、LATEX2HTML を利用すると自動的にイメージデータを生成して HTML 原稿に貼り付けてくれるのでたいへん便利です。

LATEX2HTML を利用して、 HTML 上にロシア文字を挿入する方法を紹介します。

1.
LATEX2HTML の入手とインストール
    Nikos Drakos によるオリジナルパッケージと、 武藤氏による日本語パッチを入手します。
 
        http://cbl.leeds.ac.uk/nikos/tex2html/doc/latex2html/latex2html.html
        http://www.topstudio.co.jp/~kmuto/software/latex2html/
 
    インストール方法は上記武藤氏のページに詳しい情報があります。
    LATEX2HTML は LATEX の他に Perl5netpbm などの前提ソフトが必要ですので、あらかじめインストール しておきます。

2.
cyracc.def
    plain-TEX の contrib ディレクトリにある cyracc.def を LATEX の参照できるパスに格納します。 これは、ワシントン大学キリルエンコーディングの定義ファイルです。
    cyracc.defCTAN から入手します。
 
        # mount /cdrom
        # cp /cdrom/macros/plain/contrib/cyracc.def $TEXMF/tex/latex/
 

3.
LATEX 原稿の記述
    LATEX 原稿ファイルのプリアンブルに、以下 3行を入れます。


\input cyracc.def
\font\tencyr=wnr10
\def\cyr{\tencyr\cyracc}

 

4.
ロシア語の記述方法
    LATEX 原稿においてロシア語を記述したいところで、 {\cyr abvgde...(ワシントン大学キリルトランスクリプション)} とします。 例えば、
        {\cyr Pushkin}
と書いて、LATEX2HTML を実行すると、書かれた部分にイメージとして ``{\tencyr\cyracc Pushkin}'' とロシア文字が挿入されます。
    ワシントン大学キリルトランスクリプションは AMS-TEX において採用されているもので、``{\tencyr\cyracc\cprime}'' を ``\cprime'' と記述するなど、BABEL スタイルとはトランスクリプションが若干異なります。 本ページの LATEX 項「ロシア文字の入力方法 (4.4.4)」 を参照ください。

5.
LATEX2HTML 実行
        % latex2html LaTeX原稿ファイル
とします。
    数式や画像も通常の LATEX 同様取り込むことが可能で、 gif 変換して貼り付けてくれます。



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